【9/11】2007年41号のジャンプ感想


 毎度ながらジャンプと関係ない宣伝ですいませんが、「戦闘破壊学園ダンゲロス」がまた行われるようです。今回は僕はゲームキーパーはしないのですが、いちプレイヤーとして参加してみたいと思います。


テニス

 海堂先輩のレーザーを顔面に受け、陽光を背に吹き飛んだ赤也少年。最終コマの地面に飛び散った出血量を見るだけでも、海堂ジャイロレーザーが相当の殺人技であることが分かります。ジャイロ回転を加えることで、海堂少年のレーザーはいわばコークスクリューブローの破壊力を有したのですね。

 それにしても、比較的まともなテニス技ばかりを持ち合わせており、試合中も比較的まともなテニスをしていた海堂少年が、突然、殺人テニスを標榜し出したことには驚きを隠せませんでした。曲線のスネイクに加え、直線のレーザーを使い出した海堂先輩は、越前少年同様の二択系殺人テニス使いへと進化したのです。

「取ったら死ぬ、取らなければポイント」の二択技である「COOLドライブ」もたいがいでしたが、今の海堂先輩も「直線か曲線か」の二択を迫ることができ、読みを外したら相手は死にます。COOLドライブが「とりあえず逃げれば死ぬことはない」技であったのに対し、逃げてもスネイクで追いかけられる海堂二択は、よりタチの悪い殺人技と言えるかもしれません。スネイクだけの頃は、「相手のスタミナを削る」ことしかできなかった海堂先輩ですが、ジャイロレーザーを得た今となっては「相手の命を削る」戦術が可能となったのです。

 そして、そんな恐ろしい殺人技を、公園という公共の場で練習していたことがまた恐ろしい。これ、運悪く子供が通りかかったら死ぬんじゃなかろうか。

 あと、赤也少年が血まみれで吹っ飛んだ時の、青学ベンチ陣の天真爛漫とした笑顔が怖すぎます。野球で言うならば、ピッチャー返しが相手投手の顔面に命中して血反吐を吐きながら倒れ時にこんな表情できますか、という話です。ちなみに、青学ベンチ陣はみんなでニコニコしてて、桃城先輩も「オレも負けねえぞ、マムシ!」みたいな顔をしてるんですが、記憶喪失中の越前少年だけは、「うわぁ、ひ、人が飛んだ……」みたいな表情してるのがイイですね。越前少年はおかしくないよ、周りがみんな異常なんだよ。

「赤也のやつ、血だるまだぜー!」
「さっすが海堂先輩! ナイスヒット!」
「先輩! とどめ、刺しちゃってくださいよ!」


「ヘヘ……、やるな、マムシ
 オレも負けてらんねえな、負けてらんねえよ」


「ひ、人が、飛んだ……!?」


・「今度はトルネードスネイクまで決まり始めたーっ!!」

 今までぐるんぐるん回ってたトルネードスネイクが、なぜか回転範囲が収束して「ただの速くて曲がる球」になってしまったのがすごく納得いきませんが、まあ、許斐先生だからいいや。

質問者「飯匙倩は、あれはどういう動きをしてるんですか?」
許斐剛「ただ速いだけの球だよ!」

 ↑許斐先生はこのくらいのことはいけしゃあしゃあ言うと思うんだ。


・仁王「このワカメ野郎…」

 もはや翻訳でも何でもなく、純粋な後輩への暴言に他ならない仁王少年ですが、とにかくこれで赤也少年も無事デビル化できるようです。許斐先生のことだから、もうデビル化とか忘れちゃったかと思ったよ。

 デビル化からの展開はもちろん楽しみですが、個人的にはデビル化を見たときの越前少年の反応も楽しみです。


「あ、あの人……、体中が真っ赤に!」


テニプロ

・真田はこんなこと言わない!

『私の処女を破りに来てッ!』としか思えない自分が情けない。

「ほらほら、越前が見てるぞ」
「真田はそんなこと言わない!」

とか考えてしまう自分が悲しい。


ワンピース

 オーズ対策として最有力視されていたソルトスターでしたが、「微量過ぎた」ために無効という展開になりました。どんな劇薬でも致死量に達しなければ意味がないということでしょうか。「ペロッ…これは青酸カリ!!」を思い出しました。

 しかし、ウソップは一度の失敗にめげることなく、何発でもソルトスターを試みるべきだと思いました。これ、アクションゲームになったら、オーズの足元をゾロやサンジが攻撃して、ある程度ダメージが蓄積すると上のオーズが口をあけるから、そこにウソップがソルトスターで狙撃するゲームになると思うんだ。


ナルト

・なんだか微妙な木ノ葉の三忍

 木ノ葉の三忍についての由来が明かされた今回ですが、その由来とは「今にも殺されそうになったところを敵に見逃してもらって、しかも二つ名まで付けてもらった」ということでした。えと、これって……、たぶん自慢できないよね??

 きっと木ノ葉の同僚たちも、

「オイ、ホラ、あそこ見てみろよ。噂の木ノ葉の三忍だぜ」
「えっ、あの敵に見逃してもらった上に称えられたっていう?w」
「やべっ、伝説の三忍様じゃんww オレ、サイン貰ってくるわwww」

 みたいな扱いをしていたに違いありません。これ、半蔵さんの新手のいじめじゃねえの?


エムゼロ

 ルーシーが突然ギップル化したことにちょっとびっくりしました。叶先生はグルグルリスペクトかー。ギップルはふんどしだけど、ルーシーは全裸だよ。


ムヒョ

 読み終わった後に何の感慨も湧かない凄まじくどうでもいい話でした。「はあ、そうですか。よかったですね」としか言いようがありません。

 おそらく今回はエンチュー編のクールダウンということで、「安心して読めるちょっとイイ話」を書こうとしたんでしょうが、「安心して読める」を重視しすぎたために、何ら見所のない作品になってしまったんじゃないかと思います。「幽霊が現れたけど、テレビを見せたら成仏した」というストーリーは、辛辣な言い方をすると、載ってなくても同じです。これ、小学生が5分で考えた話ですよ。この話のどこに創意工夫があり、読者はどこを楽しめば良いのでしょうか。

 西先生も、長編を延々と描いてる間、短編用のアイデアが無数に浮かんでいただろうに、長編終了後の一発目、それもセンターカラーにこんな話を持ってきたのが僕には本当に理解できなかった。もうちょっと本当に描きたいものはなかったんでしょうか。ただ、「ロージーがおもらししたかのような描写を描きたかった」というのであれば、それなら理解できんでもない。


 ***

 大罪を犯そうとしていた親友のエンチューは何があっても救おうとした一方で、テレビタイムを邪魔した見ず知らずの霊は直ちに地獄送りにしようとする辺りには、いつものムヒョクオリティを感じました。


こち亀

 中川にシックスばりの悪意を見ました。両さんは別としても、他の健康な青年男子である同僚に対してすら何の配慮もない婦警たちの非人間性も異常ですが、二艘の帆船にあれほどの性能差があることを理解した上で、手配ミスでも勘違いでもなく、全部分かってあの船を使わせた中川の悪意もまた異常です。中川は両さんに恨みがあるとか罰を与えたいとかいうわけでなく、ただ純粋に彼らの苦しむ顔が見たかったのです。

 この展開だと、きっと両さんたちが婦警たちの帆船を乗っ取るんだと思ったんですが、そんな展開もなく、両さんたちは何一つ悪いことをしていないのに酷い目に遭って、そのままイヤな感じのまま終わりました。両さんが船を乗っ取る展開(悪意に対する悪意の応酬)もイヤでしたが、このまま終わったのもやっぱり後味が悪かったです。今回の話をまとめると、「中川の悪意で酷い目に遭った」ですよ。なんだかなー。


CLUTCH

「周りがスゴイと言ってる割にあまり活躍できない主人公が、終盤で真の力を発揮する」という展開は、先のシュガーヒーローと同じながらも、「スポーツ漫画の爽やかさ」という点で遥かに劣っていました。

 しかし、それよりも問題なのは、全体に漂う「何が起こってるのか良く分からなさ」で、状況を把握するだけで疲れる漫画だったと思います。具体的に言うと、広瀬主将の最初の登場シーンからして把握し辛く、「上手さのミスマッチ」の意味を理解するにもエネルギーが必要でした。今回の金未来杯は、どの作品も詰まることなくスラスラ読めていたため、読んでて疲れる本作はそれだけで評価が低くなっちゃうなー。

 ただ一点良かったのは、主人公が「苦しい時に諦めない精神性を買われた」という描写に説得力があったところです。彼の愚直さは、確かに強い精神性と言えるかもしれない。

 ですが、それにしても、彼が十凌高校に入学して、あのキチガイみたいな主将や、強迫神経症の須藤くんと一緒にバスケをするというのは、あまり見たい気がしないのです。それよりはシュガーヒーローの、爽やかで人間ができていて頼りになる主将との物語を見てみたいのです。たとえ、あのキチガイ主将が後々に人間的魅力を獲得するのだとしても、金未来杯という「選べる状況」にあっては、最初から人間的魅力を備えているシュガーヒーローには敵わないと思うのです。


ベルモンド

 ベルモンドのキャラにまで不死身病が伝染ったー(´・ω・`) ナイフで背中刺されてるんだから、性欲に身を委ねてないで痛がろうよ。そういえば心臓付近をグッサリ刺されたサンジはいつもながら元気ですね。

 あと、拷問しなくても、ちんこを思いっきり握ればウヴリールできるのは、なんというか、作者の諦めを感じました。やっぱり拷問必要なかったんだね。


サムライうさぎ

 描きたいことは分かるけれど、やっぱりサムライうさぎはファンタジーですね。「浪人がダルマの格好して踊ったからって棄捐令なんざ出るわけねーだろ」と読んでて普通に思ってしまうので、ちょっと厳しいのです。

 劇中で述べられている通り、武士は権威を守るためにお金を使ってたわけではありますが、その権威にしたって、経済的混乱を力ずくで押さえつけられる程ではないのです。棄捐令の皺寄せは「今後、札差が貸してくれない」という形で現れます。それは権威だけでは回避できません。にも関わらず、サムライうさぎではポンと棄捐令が出てしまう。しかも、たかが浪人のために。そこらへんがファンタジーだなあ、と思うのです。

 ただ、同じファンタジーでも、「札差が打ち壊し」というファンタジーは面白かったです。打ち壊されるべきものが打ち壊す、なんという異常な世界観。福島先生が分かってやってんのかどうか怪しいけど、並の作家ではできない蛮勇だと思いました。


ブリーチ

 ちょっと前に会ったばかりの野良虚に対して、「お前が俺達を騙すワケ無え」と断言し、OSRを上げにかかった一護。まったく何の根拠も無い妄信っぷりですが、彼のOSRが急上昇したことは確かです。しかし、どうしたことでしょうか。確実にOSRをアップさせたハズの一護が、なぜか続くノイトラキックを喰らってしまったのです。

 僕は我が目を疑いました。最初はノイトラキックを軽くいなしたにも関わらず、ネルとの問答でOSRを上げた直後に蹴られてしまったのです。もしかして、ネルとの問答でOSRが下がったのでしょうか……? いや、そんなハズはありません。この時の会話で確実にOSRは上がっているはずです。一体、一護に何が起こったというのでしょうか。

 一方、ノイトラさんは過去語りに入り、凄まじい勢いで己のOSRを下げ始めました。今まで彼がOSR操作を多用しなかったのは、彼なりの戦術だと思っていたのですが、どうやらOSRのことなど何も知らないようです。「幼女の頭を後ろから割ったぞ!」などと偉そうに自慢することで彼のOSRは地に落ちていきました。

 しかし、そんな状況のノイトラさんにさえ、一護の刀は刺さらないのです。もはや両者のOSR差は明白。素の戦闘力を含めて考えても、少なくとも互角以上の戦いはできるはずです。これはノイトラさんが「後ろから頭は割りましたけど、もちろん止めは刺さずに逃がしてあげましたよ」と、わずかばかりOSRを稼いだこととは無関係でしょう。それほど、両者のOSR差は明らかなのです。

 状況は変わらず、なぜかノイトラさんに圧倒され続ける一護。と、その時です。ネルが「いちご――!!!」と叫んだ瞬間、彼女のOSRは「ドウッ」と音を立て炸裂したではありませんか! そして、もうもうとけぶるOSRの中、一つの影が現れます。それは覚醒態となったグラマーなネルの姿でした。そうです、今回の一護の狙いはこれだったのです!

 過去の回想を行うことでOSRを上げたグリムジョーさんや、着替えをすることでOSRを上げたザエルアポロさんを見ても分かるとおり、破面が真の力を発揮するためには莫大なOSRが必要とされます。それは、ネルが覚醒態に戻る際にも例外ではなかったでしょう。

 しかし、今までのネルはあの通りの幼児体型であり、自力でのOSRアップが難しい状況にありました。そこで、一護はノイトラさんとのやり取りを通じて己のOSRをアップさせ、何らかの手段を用いてOSRをネルに横流ししていたに違いありません。一護がOSRを上げながらも苦戦していた理由、そして、ネルが突然覚醒態へと戻った理由はこういうことだったのですね。

 全身にOSRを漲らせたネル、対するノイトラさんは今週でOSRが底を尽きかけています。これはもう勝負あったか!?


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管理人:かがみ
パンクロッカーで作家。忙しくてもジャンプは読むよ。許斐剛先生を尊敬してます。

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