「リング」などの脚本を書いてる高橋洋先生の最新監督作「狂気の海」を見てきましたよ。
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お話としては、密かに核開発を行っていた日本政府と、大統領の変死を契機に日本の核施設を破壊しようとする(?)アメリカ政府、それと、富士山麓の地下に棲息し、巫蠱による呪殺を試みる富士王朝の三つ巴の戦いです。
ラストシーンでは、アメリカの操る気象衛星「ひまわり」(改め「アマテラス」)が富士山をレーザー攻撃し、自衛隊は富士山にミサイル攻撃を行い、富士王朝は富士山を噴火させた挙句にフォッサ・マグナを断裂させて日本を太平洋の藻屑とします。このように、ラストシーンはスケールのデカい大破壊ではありますが、しかし、「ソドムの市」の最後の殺陣シーンにはカタルシスの点で及ばなかった印象です。34分という尺の短さも、ラストシーンの物足りなさの一因かもしれません。
ただし、その後に明らかになる「狂気の海」の意味、ならびに浮き輪の伏線は素晴らしいものでした。
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その後、黒鈴さんのおうちで、同じく高橋洋脚本作品の「血を吸う宇宙」をみんなで見ました。僕はこの作品を何度も見ているにも関わらず、この作品の素晴らしさを未だに言語化できないのですが、この日初めて見たNo.5が、がんばって言語化してくれました。
「血を吸う宇宙」は、部分部分では理解できるし普通に楽しめる作品ながらも、物語の秘密が明かされそうになったり、重要な展開を見せようとするたびに、これまで理解してきた内容をいちいち破綻させながら先に進むため、「色々面白かったが全体としては全く意味が分からず、常に置いてけぼりにされた感覚」に陥る不思議な作品です。
僕ではNo.5の言語化をうまくまとめられなかったので、メッセの内容をそのまま転載します。
かがみ の発言:
「作品のテーマである宇宙と幽霊は人智の及ぶところではなく、『血を吸う宇宙』は人の理では知りえぬ宇宙的脅威を表現している」
かがみ の発言:
きみの解釈はこれでいい?
No.5 の発言:
知り得ぬと言うか
No.5 の発言:
「宇宙的無知の理では整合性がとれていないように見える」
No.5 の発言:
整合性を「微妙に」外すところが
No.5 の発言:
テーマを上手く表現してる
No.5 の発言:
「個々は理解できるが 俯瞰してみると 訳がわからない」というのは同意していて
No.5 の発言:
それはただの妄想なのかもしれないけど
No.5 の発言:
宇宙的整合性を持つものなのかもしれない
No.5 の発言:
それに対する高橋洋の憧憬を描いたのが
No.5 の発言:
あれなんじゃないかなあ
No.5 の発言:
霊は
No.5 の発言:
そのテーマを広げるのに適したガジェットだから
No.5 の発言:
用いられたのでしょうね
No.5 の発言:
宇宙と死後(霊的産物)は
No.5 の発言:
人間の尺で計れない
No.5 の発言:
夢のあるブラックボックスですからね
No.5のやろうは、時々すごいやつだと思うのです。