【8/7】2007年36&37合併号のジャンプ感想(2)


 ちょっと宣伝。ゴルゴさんとヤマカムさんの同人誌「ゴルカム燃王」にちょっぴり出てます。カフェオレライターのマルコさんと「テニスの王子様で最強の技はなにか?」という話をしてますので、コミケに行かれる方は良かったらチェックしてみて下さいな。


サムライうさぎ

 ああ、借金の件は忘れてなかったんですね。もう、なんとなく無かったことになったのかと思ってました。今までの伍助なら、「払えと言われても、無い袖は振れん」とヤクザな対応もできたのですが、今回で紋付袴一式に大小を貰って財産ができちゃいましたから、これを売却しないためにも何らかの金策をしなければならないという展開なのでしょう。これ、ちょっと巧いですね。

 確か、あの札差さんは武士に対しても、「刀売ればいいじゃん」みたいなこと言ってた気がするので、伍助が高価な贈り物を貰ったことを知れば、当然、「さっさと売って返せ」って言うでしょうし。金策シリーズに入るには良成さんの贈り物は良い導入です。

 ところで、「武士の家計簿」によると、当時、武士の借金先は(札差の他には)親戚や上司から借りることが多かったみたいです。だから、武士は同じクラスの武士の娘と結婚してたんですね。経済的相互扶助のためだったんです。同様に、この当時の「尊敬される武士(上司)」とは、単に清廉潔白とか、人が出来てるとか、剣が強いとかだけではなく、経済的に困ってる部下に金を貸せる人という意味合いもあったらしいです。

 しかし、伍助の場合は親戚は摂津さんだし、上司はあのボコーンと殴る人なので、なんら期待できませんね。あはは。


ネウロ

 アイ死んだ――! シクソンさん死んでた――!!!! さらにサイのルーツが次回あたりであっさり明らかになりそうで凄まじい展開の速さです。一話の密度が非常に濃いですねー。

 あと、表現的なポイントですが、「その場の空気がどろりと濁った」の後に、アイがグラッとなるシーン。ここの、どろり→グラッのリズムが非常に美しいです。シクソンさんが絶対悪だと判明するこの瞬間まで、ヘリが落ちるという大きなアクションを「タメ」ているのです。今週のネウロは、「アイが死んだ」「シクソンさんが絶対悪だった」という衝撃的な事実をただ羅列して面白くしてるわけではなく、それらの配置、リズム、展開の全てが高レベルで面白いのだと思います。今週は凄まじい漫画力だと思いました。同じものを作れといわれても、とても出来る気がしない。

 シクソンさんが、しばしば昔の事を思い出して口元を抑えてたのは、あれは笑いを堪えるためだったのでしょうか。でも、なんか嘔吐みたいなこともしてたと思うんだけど、あれは笑いを堪えすぎてて吐いてたのー? なんかそう思うと、絶対悪さんが急に可愛らしく思えてくるけど、まあ、きっと違うんでしょうね。

 絶対悪さんは顔の皮を剥がないと変装ができないみたいなので、より簡単に変装(?)をするために、サイのような特殊な細胞を実験的に作ってみたということでしょうか。となると、本城刹那との関係も想起されるところで、刹那の場合がテストケース1、サイがテストケース2ということなのかもしれません。

 良く分からないのが、シクソンさん(といっていいのかな?)の「かつて、サイのために、この顔は恐怖と苦痛と絶望に染まった」というセリフで、ここのサイは絶対悪さんのことなんだけど、ということは絶対悪さんも通称がサイなのでしょうか。シクソンさんの嘔吐と合わせて、単なるミスリーディングとも思えないので、なんらかの説明が入るとは思いますが……。


P2

 どんどんテニス化していくなぁ……。要するに秀鳳は縮地法が使えるという理解でOKでしょうか? ヒロムの相手がラケットをブンブン振り回しながら、「ぬぅーやがくぬぅちぃぴぃらーぐわーや!」と威嚇する姿が目に浮かびます。確かにヒロムもチビだ。


マディ

 クレイさんは頭が良いのか悪いのかハッキリせず、マディを連れ回して製作手順を思い出すというのも意味が分かりませんでしたが、そこらへんをスルーしたら、それなりに面白かった気がします。

 ……でも、改めて読み返すと、どこが面白かったのか指摘し辛いなぁ。読んでるときはそんなにつまらないとも思わなかったのだけど、読み返してると、「泥の中にも色々あるから、泥食っても細胞は不安定になるんじゃね?」とか、くだらねー粗ばっかり見つかってきます。我ながらダメな漫画読みだなー。

 あと、奇乳病気味のお母さんは秋本治とのキメラ人間かと思いました。


ムヒョ

 箱舟の人たちは、キッドといいエンチューといい、ちょっと敵の言うことを信じすぎな気がします。まあ、エンチューに限っては、元々訳の分からん思考過程から禁魔法律へと落ちたわけですから、同様に訳の分からん思考過程からティキを疑っても不思議はないといえばないのですが。それでいいんだろうか、西先生。

 まあ、とにかく人の言うことをホイホイ信じすぎだと思うんですよ。この勢いだと、エンチューはムヒョと会わずに無事に執行人になれたとしても、街角でキャッチセールスに捕まって騙されて高い絵画を買わされ、それを恨んで禁魔法律へと落ちたりしかねないんですよね。本当に世話の焼ける相棒だぜ。

 これで敵組織は見事崩壊したわけですが、後は、エンチューにきっちりオトシマエつけてくれればハッピーエンドでしょうか。第一話で「罪には罰だ」と言い切ったムヒョのことですから、ここは妙な仏心を出さずかっちりとやって欲しいところです。少なくとも以前と同じ関係に戻ることだけは避けて欲しいものですね。それは心情的にも納得できないし、第一、ムヒョ世界には魔法律協会という諸悪の根源があるんですから、協会に戻ったところでエンチューがまた不幸になるのは目に見えてます。協会のやつら、絶対エンチューを差別するよ。そんでまたエンチューは禁魔法律だよ。本当に世話の焼ける協会だぜ。


カトブレパス

 銀星の本当の能力は「どんな質量のものでも秒速350メートルで飛ばせる」でした。これって普通に考えて、物理攻撃系最強じゃないですか? トウテツさんは肉体を強化して、腕力で壁を破壊してキャッキャと喜んでいましたが、銀星なら同じことがいとも簡単にできそうです。今回はカブでしたが、刃霧要のようにトレーラーでもぶっ放せば、それであらかたの妖魔は倒せるのではないかと思えてくるほどです。七歩歩いたら死ぬ呪いよりも、秒速350メートルで飛んでくるスクーターの方が怖いですよね。

 あと、トウコツさんは秒速350メートルで飛んでくるスクーターに跳ねられなくても、時速80kmくらいの乗用車に跳ねられたら十分死にそうな気がしました。妖飼してない人たちは車に乗って跳ねればいいんじゃないでしょうか。


ブリーチ


   ∩___∩       一人だけで王になって
   | ノ      ヽ/⌒)  そんなもんの何が楽しいんだ…!
  /⌒) (゚)   (゚) | .|
 / /   ( _●_)  ミ/    ∩―-、
.(  ヽ  |∪|  /    / (゚) 、_ `ヽ
 \    ヽノ /      /  ( ●  (゚) |つ
  /      /      | /(入__ノ   ミ   良かった、いつもの黒崎くんだ
 |       /       、 (_/    ノ
 |  /\ \       \___ ノ゙ ─ー
 | /    )  )       \       _
 ∪    (  \        \     \
       \_)

 
 
 前回、一護は「グリムジョーを手始めとしてエスパーダ全員ブッ殺して、仲間はみんな連れて帰る」宣言をすることでOSRを高め、グリムジョーさんのデスガロンを砕き、大ダメージを与えました。

 本来なら、ここでグリムジョーさんにとどめを刺し、彼の虚としての罪をそそいであげることが死神の職分ではありますが、他のエスパーダを倒し、仲間を救出しなければならない一護にはそのような余裕はありませんでした。彼は落下しそうになるグリムジョーさんを助けて、緩やかに地面に下ろしてやることで、次の戦闘に備えて自己のOSRを高めておいたのです。一護には敵にとどめを刺すほどの余裕はなかったのです。

 グリムジョーさんとの戦闘を終えた一護は、ネルと織姫を連れて、チャドとルキアを助けに行こうとします。織姫を助けるという最優先目標は達成できたわけですから、ここは一度引き上げるべきだと思いますし、ルキアも「戦士への気遣いは侮辱でしかない」とか言ってたような気がします。だから、ここはチャドやルキアを無視して一度撤退するのが正解であり、彼らもそれを望んでいるはずなのですが、一護にもそうはいかない理由があったのです。

 というのも、織姫は彼らの誓いを知らないため、「ルキアのことはさておき一度撤退しよう」などと言い出そうものなら、「やっぱりいつもの黒崎くんじゃないわ」などと言われてOSRを下げられかねないのです。だから、一護はルキアたちとの誓いを破ってでも、彼らを助けに行くしかなかったのです。

 チャドとルキアを救出しようと思った矢先、瀕死のグリムジョーさんが立ち上がりました。これを見た一護は「しめた!」と思ったことでしょう。次のエスパーダに備え、OSRを稼いでおく絶好のチャンスだからです。スエルニーと喚きたい気分だったに違いありません。

 一護は「ヒャッホウ!」とばかりに嬉々として自分の刀を投げ捨てます。かなりOSRアップですね。そして、グリムジョーさんの振り下ろした刀を受け止め、「一人で王になって何が楽しいんですか?」「僕で良ければ何回でも戦ってあげますよ?」「だから、今はもうやめませんか?」などといって、哀れみの表情でグリムジョーさんを見下ろします。一護が何を言いたいのかさっぱり分かりませんが、とにかく彼のセリフがオサレであり、彼のOSRがグングン上昇していったことは間違いありません。

 そこにたまたま通りがかったのが、エスパーダの一人ノイトラさんです。彼は、一護がグリムジョーのばかちんを利用して、グングンOSRを高めている姿を発見します。「げげっ! グリムジョー、おまえ、なに敵に塩送ってんだよ! いらんことせずにさっさと死ね!」と、ノイトラさんが思ったのも致し方ないことでしょう。仲間を殺してしまうとOSRが下がってしまうのですが、事は一刻一秒を争います。このまま黙って一護にOSRを稼がせておくわけにはいかないのです。ノイトラさんは手に持った鎌を思いっきりグリムジョーさんに投げつけました。

 しかし、ここでまずかったのは、彼が「さっさと死ね」と口に出して言ってしまったことで、これはオサレではありません。かなりのOSRダウンです。思っていても口に出すべき言葉ではありませんでした。せっかくチャドに止めを刺さないことで高めておいた彼のOSRも、これで帳消しになってしまったのではないでしょうか。
 
 対する一護は、先週、「エスパーダ全員ブッ殺す」宣言をしており、殺る気も十分です。ノイトラさんとの連戦も「待ってました」といわんばかりでしょう(一護の目的はエスパーダ殲滅であり、カモがネギ背負ってきたようなものです)。グリムジョーさんを助けたり、説教をしたりしてOSRも十分に回復しているはずです。ダメージも織姫がいるから回復可能です(もちろんノイトラさんは治療中ぼんやり待ってくれます)。このように、状況はあるゆる点から見て一護が圧倒的有利ですが、果たしてここからノイトラさんは逆転可能なのでしょうか?


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管理人:かがみ
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