韓国のホラー(?)映画です。
いるのかいないのか存在感のないオヤジ、妙にハイテンションで気持ち悪い継母、寡黙な姉、怖がりの妹。この4人家族の微妙に仲の悪い、すわりの悪い日常生活(?)がしばらく続きます。暗い屋内など、ホラーっぽい感じを醸しながらも、やってることは継母への嫌がらせとかなので、実際にはあんまりホラーな表現はありません。あえて言うなら、継母のハイテンションが一番不気味。
で、そんな、「何がおかしいのか分からんけど、とにかくホラーな雰囲気」の中で、「ヤバイ人は4人の中の誰でしょうクイズ」となるわけです。クイズの答えはネタバレだから伏せるけど、まあ、それなりに納得のいくものではありました。ただ、全部終わった後に「ふぅーん」くらいの感慨しか持てなかったのは残念。タイトルにもなっている「箪笥」の重要性は低く、予告編コピーの「その箪笥は決して開けてはいけなかった」みたいなのは感じませんでした。
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以下、ネタバレ。本編で特に納得いかないのが、継母の弟夫婦との会食シーン。この物語は姉の「妄想」と、実際の「幽霊」(妹と実母?)が入り混じっているのだけど、弟夫婦の妻の方が突如発作を起こし嘔吐するシーンの意味が分かりません。幽霊が義弟夫婦を呪う理由もないし、あのシーンが妄想とも思えません(義母は姉だけど)。妹か実母の霊がヒマだからぷらぷらしてて、弟夫婦が来たからなんとなくみぞおちにアッパー入れて(発作)、なんとなく指を喉につっこんでみた(嘔吐)としか思えないくらい。どうも、「むりやり怖いシーンを入れとこう」ってのを感じちゃって、ここはイマイチでしたね。