星の使徒シャルデンさんの紳士伝道により、新たに紳士に目覚めた男、ギャンザさんが登場しました。
彼とトレインたちの紳士対決は、まずトレインたちが一撃ずつ、「僕たちの攻撃はこんな感じですよ」と示すところから始めます。ハーディスによる殴打、髪の毛変化パンチなどを浴びせるトレインたち。当然、手加減をしています。紳士ですから。
もちろん、対するギャンザさんも紳士ですから、相手の礼に答えて倒れたフリをします。ここまでのギャンザさんは完璧な紳士でした。
しかし、紳士道に目覚めたギャンザさんですが、憎き仇敵スヴェン=ボルフィードの姿を目にし、うっかり紳士のタガをはずしてしまいました。それまで紳士的に倒れたフリをしていたのですが、おもむろに立ち上がり、攻撃を開始したのです。
一方、トレインはもちろん紳士ですから、何の攻撃力もない銃撃で応戦します(銃は鈍器であり銃撃には向かないことはみなさんご存知ですよね)。当然無傷のギャンザさんは止まりません。この場合だと、威嚇のため敵の足元を攻撃する、などがギャンザさんの取るべき正しい紳士的行動なのに、怒りに駆られたギャンザさんは、こともあろうか、まるで本気で戦闘をしているかのごとく、本気でスヴェンに殴りかかったのです。
相手が紳士道から外れたことを知ったトレインとスヴェンはギャンザさんを止めるべく、イヴ一人に戦闘を任せて、二人でゆっくり作戦会議を行い、さらにタバコを吸って一服した後に、ようやくギャンザさんを撃破。イヴの戦闘能力を本当に信頼していなければ、とてもあのような余裕に満ちた行動は取れないでしょう。彼らのチームワークや信頼関係を表現した素晴らしい描写だったと思います。
最後には、紳士の道に反したギャンザさんが神氣湯の反作用により身体を壊してしまいます。
「助けてくれ、オレはもっと(紳士としての)力が欲しいんだ」
とギャンザさんは懇願しますが、シャルデンさんに
「残念ながら私は貴方を助けに来たのではない。(紳士としての)力の使い方を誤った者の末路を見届けにきたのです」
と冷たく返されてしまいます。紳士の道のなんと険しいことでしょうか。
矢吹先生は偉大です。
矢吹先生は偉大です。