こちらのサイトで発表されているパロディー小説です。元ネタは小学校の国語の授業でおなじみの「大造じいさんとガン」。
>> コギャルというのは、人間の中で、あまりりこうなほうではないといわれていますが、どうしてなかなか、あの小さい頭の中に、たいしたちえを持っているものだな、ということを、いまさらのように感じたのでありました。
こことか声を出して笑っちゃいました。しかし、原文って覚えてるもんですねー。ここって、ほとんど原文のママだと思うんですけど、原文が記憶の片隅に残ってないと、声に出しては笑えないところ。
>> そこで、夜のあいだに段ボールを運んできて、なかにもぐりこみました。そして一日中ずっと、学校帰りのコギャルの群れをまっているのでした。
>> はこのなかには、じいさんの汗のにおいが、むんむんと立ちこめてきました。
ここも秀逸です。原文では「猟師」である大造じいさんを「盗撮マニア」にしただけで、「はこのなかには、じいさんの汗のにおいが、むんむんと立ちこめてきました。」この部分が、なんだか物凄くイヤな匂いに感じられます。汗の匂いは変わらないはずなのに、猟師か盗撮マニアかで「男の汗の匂い」と「変態の異臭」くらいの差が生まれてます。
最後に取ってつけたような「正論っぽい前書き」も、管理人さんが自嘲してるほどくだらないものでもないと思ったのは僕の気のせいですかね。
あと、この人のサイトには「ドラえもん犯科帳」なる読み物もあり、「もし池波正太郎がドラえもんを書いたら」ということで作られてるんですけど、それにしても巧い。僕も小説を書くときは京極先生をちょこちょこパクりながら文章書いてるんですけど、こんな見事にトレースできないもん。ホント、巧いなあ。