今週はトレイン&クリードにクロノナンバーズの追手が迫るシーンから始まります。クリード様とクロノナンバーズの戦いは紳士を極めます。まずはナンバーズのナイザーさんが紳士的先制攻撃に出ます。見えない剣を操るクリード様に、
「切っ先に血がベッタリ付いていて、刃先が丸見えですよ」
と、注意を促します。切っ先が敵に見えないと思いこんで戦っては、計算違いから思わぬ重症を負ってしまうかもしれません。そのことをナイザーさんは心配したのでしょう。
それに対し、クリード様は
「私の剣は切っ先とか間合いとか関係ないですよ」
と、説明を加え、ナイザーさんの心配を解決してバトル再開。この戦いはクリード様の勝利に終わりますが、クリード様はもちろん紳士なので相手の急所は外しています。しかし、クリード様ほどの紳士を相手にしながらうっかり死んでしまうとは、ナイザーさんの相棒はどれほどのヘッポコだったのでしょうか。クリード様も心を痛めたことでしょう。
その後に現れたシキにより、トレインは捕らえられますが、どこからともなく聞こえてくるサヤの歌声により、シキの操る蟲のコントロールが乱れ無事に脱出します。なぜ、サヤは近所迷惑にも毎晩屋根に登っては歌を歌ってるのかと思ったら、どうもサヤの歌声には蟲や動物の攻撃性を抑える能力があったようです。おそらく、夜になると活性化するスズメバチの巣が近くにあったので、それを抑えるために毎晩屋根の上で歌っていたのでしょう。掃除屋としての仕事だけでなく、近所の便利屋としても働くサヤは流石ですね。
なお、今回のラストで、サヤがクリード様と戦います。このときのクリード様がどのくらい紳士的だったかというと、戦闘前にサヤの袖を切って「自分の能力は見えない剣ですよ」と告知したくらいです。
しかし、そんな紳士なクリード様に対して、追い詰められたサヤは非紳士的な暴挙に出てしまいます。戦いの場にうっかり踏みこんだ子供たちに注意を促すべく背を向けたクリード様に対し、警告もなしに背後から銃弾を撃ちこんだのです。これは原作では、クリード様本人ではなく、武器の虎徹を狙ったシーンです。明らかな改悪といっていいでしょう。これでは、まるでサヤが「背中がガラ空きですよ」の紳士礼儀すらできないみたいじゃないですか。矢吹先生が見たら泣いて悲しむと思います。アニメスタッフには猛省を促したいですね。
なお、サヤの死に激昂したトレインも心の余裕を失い、鈍器ハーディスでクリード様を思いきり殴りつけます。これは、黒猫をあまり知らない人が見ると、「あんなに怒ってるのに銃撃ではなく銃器を用いて殴打するんだ。紳士的だなあ」と勘違いするかもしれませんが、黒猫世界の銃撃は時速30kmの超安全弾なので実際はその逆です。いつもは紳士なトレインも、この時は動揺ゆえに銃器で殴ってしまったのですね。
矢吹先生は偉大です。
矢吹先生は偉大です。