スティーブン・キングと並び称されるアメリカのモダンホラー作家、ディーン・R・クーンツの原作「ハイダウェイ」を映画化した作品。事故から蘇生した主人公の精神が殺人鬼とリンクしてしまい、それを使って主人公は殺人鬼を追い、逆に殺人鬼も主人公を探すという、ちょっとしたデスノート気分の作品です。
クーンツ作品の特徴は、複数の登場人物が謎を残したまま事件を進展させ、それが終盤でクロスする時のビックリ感にあるのですが、この作品もその意味で実にクーンツらしい出来となっています。映画を見てて「ああ、クーンツだな」と分かるような、そんな感じ。ハイダウェイの原作は未読ですが、クーンツにしては登場人物も少なく、シンプルなストーリーだと思います。
映画の出来としては、傑作ではありません。及第点ですがそれだけです。クーンツは、終盤の謎解きまではとても面白いのですが、その後のオチの着け方が微妙なことが多く、この作品も終盤で変な精霊みたいなのが出てきてガッカリさせられます。そこそこ見れるけど、傑作ではない。そんな感じの映画です。