僕たちの田仁志様がCDデビューだよ。こりゃ買うしかねーだろ、ということで新宿のタワレコにて購入してきました。タワレコでCD買うなんて、数年前にジョン・ケージの4分33秒買って以来だよ。そういや、あれ、一回しか聴いてねえなあ。
で、田仁志様CDのレビューにかこつけて色々言おうと思ってるんですが、えーと、ぶっちゃけいうと普通です。まあこんなもんだろうとは思ってましたけど。1曲目は普通のロックナンバーで「傷ついても彷徨っても忘れはしない
優しさと そして強さを」とか、「あふれる胸のビートを
今すぐ勇気に変えて」とか田仁志様が言ってるところを想像すると面白いですけど、これで笑うにはちょっと努力がいるなあ。あんまり期待するような内容ではないです。
2曲目のリミックスは大分「分かっていて」、アニメのセリフからサンプリングなどを加えており、「傷ついても彷徨っても忘れはしない
優しさと そして強さを……消し飛べ、チビィ!」など、ちゃんと狙ってくれてます。あと、2曲目は普通に曲がいいです。正直、2曲目のカラオケ版(歌なし)が一番欲しい。
とまあ、そんなわけでモノ自体は残念な感じなんですけど、どうもこういう業界は思い切った行動ができないみたいですね。田仁志様にカッコ良いロックナンバーを期待してる人間がどれだけいるのか疑問ですし、往年のキン肉マンキャラソンのように「オレは5分間でいなり寿司100個たべるぞー!」とかの方が商品クオリティは高くなったと思うんですけど。
なんでこの業界が思い切った行動ができないかと言うと、ある程度は回収しなきゃいけないからでしょうね。氷帝のCDなら、「KA・BA・JI」とか入れちゃっても大丈夫なんですよ。売れるから。田仁志様なんて、ただでさえ売れるかどうか分からないのに、ネタソングにしたら本格的に売れない可能性があります。なもんで、「もしかしたら"普通にイイ曲"で売れたりしないかな?」と変な欲を出しちゃったんじゃないでしょうか。といっても、そんなに力を入れる余力はないので、こういう中途半端な作品になっちゃったと。そういうことではないでしょうか。
個人的には、作品とは「客に媚びる」部分と「客を裏切る」部分のバランスが大切だと思うんですよね。婦女子を大切に思いながらも跡部様の髪は容赦なく切る許斐先生や、青学萌えの婦女子さんの要求に応えつつもバカ映画として一級品を作り上げたテニスアニメ劇場版はいい仕事をしてたと思うんです。だから、今回もがんばって欲しかったなァー。
そういえば、荒唐無稽な破綻したストーリーが魅力である「地獄甲子園」も、映画化したら起承転結がついちゃって駄作になってしまいました。カネのかかることをすると、クオリティが下がっちゃうんですかね。悲しいことです。でもまあ、田仁志様をソロCDで出したというだけで僕は一定の評価はしてますよ。でも、どうせ「意外とカッコイイ」曲でやるんなら、不知火君か新垣君でやるべきだったと思うんだ。それなら文句も言わないさ。
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ところで話は変わるけど、今日の仮面ライダーカブトは本当にすごかった。井上敏樹さんというシャンゼリオンとか書いた脚本家さんが担当した回なんだけど、もう、ホントすごい。これまでも十分おかしかった仮面ライダーカブトを、ヘタしたら完膚なきまで破壊しちゃったんじゃないかという程の壊れっぷりでものすごくロックでした。まったく、あれは尋常な仕事じゃねえぜ。今日のはシャンゼリオンの「鯖じゃねえ」を超えたね。(今回はこんなの)
追記)今回のは井上先生の夏の恒例番外編らしい。