序盤でイチャついてたムカつくカップルどもが、どんどん死んだり不幸になっていく胸のすくような痛快娯楽映画。世間的な評価では「悲しいお話」らしいですが、そんなことは気にせずカップルどもが不幸になるたびにガッツポーズで歓声を上げましょう。
この映画のもう一つの見所はあまりに愚図なパロ国の軍隊。その圧倒的だめだめさはロージーにも匹敵します。一例を挙げると……
・練習で大砲を撃ってみる→火薬の詰め過ぎで自爆→敵襲と勘違いし王宮守備兵大混乱→王国騒乱
・戦闘から飛行機部隊が帰ってくる→着地に失敗→爆発炎上→飛行機全滅、飛行場壊滅→空からの攻撃が不可能に
・仕方ないので機甲部隊をメインで攻めてみる→森を抜ける時に兵士がブルって誤射→敵襲と勘違いし部隊大混乱→混乱を敵に突かれる
こんな練度で侵略戦争をしようという考えがまずもって大間違いです。パロ国はどちらかというと悪役で、どちらかといえば善玉のイサ国と交戦状態にあるのですが、第一次世界大戦時相当の装備をしているパロ国は上記の如きあまりのダメダメさゆえに、ボウガンと火炎ビンしかないイサ国の市民兵に一時は劣勢になってしまいます。パロ国軍のヘッポコはおそらくあらゆるアニメでワーストと思われるので、ヘッポコを楽しみに見るのも良いかもしれません。