【1/7】2007年6&7合併号のジャンプ感想


テニスの王子様

今週はNo.5から「とにかくスゴイ! 許斐先生は気が狂ってる!」と散々聞かされていたので、「こりゃ絶対、河村先輩死んだな」「本命が心臓停止で、大穴が首切断だな」とかそんなことばかり考えていたので、今週の内容にもあんまり驚けませんでした。いや、十分異常だったけれど! 爆発シーンとかさ!

でも、No.5的には今週のキモは爆発シーンではなく、亜久津登場シーンだそうです。
確かに言われてみれば、スポーツ物で過去のライバルが大舞台の応援に来るのはありふれた展開ながらも、テニスの試合中にプレイヤーが観客席まで吹っ飛ばされて、それを過去のライバルが片手キャッチするという流れは異常そのもの。
テニス中に観客席まで吹っ飛ぶことでストーリーが展開するなんて、並大抵のことではありません。
僕は河村先輩の生死にばかり捉われていて、こんな大切なことを見落としていたよ。

ていうか、僕もNo.5も試合の趨勢なんてまるで触れてないよね。
試合の趨勢よりもプレイヤーの生死ばかりが気になるなんて、本当にテニスはすごいなあ。
いま感想書いてて久しぶりに、「そういえばテニスには勝ち負けの概念があるんだ」って思い出したくらいですからね。
僕はずっと河村先輩が生き残るかどうかしか考えてなかった。
テニスって死=敗北だと思いこんでいた。

・銀「全力を以って倒すのがおぬしへの礼儀と心得る」
そんな僕の勘違いを助長するのが、この人。
師範においては、倒すというのが試合に勝つことではなく、対戦相手の命を奪うという意味になっています。
だって、そうじゃないとわざわざ相手の体に当てにいかないでしょー。

そして、このページから最後のページまでボールが一切描かれないため、まるで師範が直接ラケットで殴っているかのように見えるよ。
「二拾式を超えた波動球にはもはやボールなど不要。このラケットで直接殴り飛ばすのみ」
観客席が爆発してるページは、特にそう見えます。
これ、知らない人が見たら、「なんでテニス漫画なのに人が吹っ飛んでるの?」って驚くんじゃなくて、「なんでこのバトル漫画は武器がラケットなの?」って不思議がるんじゃないかな。

・二拾壱式波動球
先日、家に遊びに来た理系の後輩が……


070107_01.jpg


↑二拾壱式波動球を見てこんな計算を残していってくれました。


070107.gif


マッハ1が1225 km/hなので、二拾壱式波動球は大体マッハ1.5くらい出てることになります。
そりゃ河村先輩も避けれませんよ。

この計算では、ボールの回転による減速を考慮してないとのことですが、それでもマッハ1を下回ることはないだろうという話です。
単純に考えて百八式はこの5倍強だから、マッハ7とか8くらいは出せるのでしょう。
師範なら白銀聖闘士くらいは屠れそうですね。

・亜久津「何諦めてんだ、河村」
このページの異常性は前述の通りながらも、ここは絵的にもスゴくて、異常な姿勢でキャッチされる河村先輩とか、もはや別人にしか見えない河村先輩の顔とか、許斐先生は本当に異常だと思います。
特に、最後のコマの河村先輩の顔が本当に痛々しくて、真に迫るものがあrますね。
膨れ上がった頬とか白目とか、最近のバトル漫画でこれほどダメージの伝わる描写があったでしょうか。
いや、頬が膨れ上がってるのは、単に許斐先生の絵がヘタだからかもしれないけど。


ナルト

・シカマル解説編
「ムダに説明が多い」というナルトの特徴を如実に現す一話。
前回のカカシ先生の解説で、シカマルのトリックは読者に過不足なく伝わったはずなのに、今回なぜかシカマルも解説。おいおい、なにやってんの。
カカシ先生が(読者に対しても)説明するのは百歩譲ってアリだとしても、なんでシカマルが同じ種明かしをする必要があるんだろう。
読者はもう分かってることなんだから、これは漫画表現上の「仕方なさ」に関係ないことですよね。
となると、純粋に敵に作戦をバラしてるだけなんじゃ……、紳士すぎだぜシカマル。頭よくないぜシカマル。

しかも、シカマルの曲芸染みた仕掛け(飛段さんの攻撃を避けつつカプセル内の血を付着)はプレイバックされると、「そんなばかな」という気持ちでいっぱいになります。シカマルの体術すごすぎません?
確か、暁メンバーって火影より強いって設定ですよね。
中忍より強い上忍からも伝説と謳われている三忍が務めている火影よりもさらに強いとされる暁メンバーよりも体術に優れた中忍シカマル。
うーむ、メビウスの輪のようだ。

・飛段「バカでもその術の特徴が分かる…」
ここで飛段さんが言ってることって、要は「疲れると精度が落ちる」ってことですよね。
それは、確かにバカでも分かると思う。

・ナルトチーム見参!
見開きで登場、ナルトチーム!
端っこの方で、サクラがいかにも「間に合って良かった、もう許さないから!」といった風体で腕組みしてるのがすごく面白かったです。
こんなことしてても、また飛んできた岩とか当たって気絶するんだろうなと思うと愛しくて仕方ないです。サクラLOVE!


リボーン

・全天候型のレヴィ・ボルタ
あの傘が何がどういう理屈で全天候型なのか何一つ説明がなかったのが逆に男らしい気がしてきました。
本当に一体どういう理屈なんだろう。
針が付いてる傘が上からフラフラ落ちてくるから危ないとか、そういう次元の話なのかな。それはカッコイイな。


ブリーチ

・雨竜「霊子で構成された刀身表面を秒間300万回霊子が往復する」「君の羽根表面の霊子振動は秒間110~130万回」
こないだザコ虚と戦った時も「僕の連射は1200発だ」とか言ってたし、雨竜くんの戦いは「どれだけ数が多いことを示せるか」がキーになってると思います。
そして、その数字がスゴイことが読者に何も伝わって来ないあたりが、また雨竜くんらしくて、とても良いと思うのです。
連射が1200発でも、300万回往復しても、それがどれだけ強いのか分からないんですよね。
「言ってることはすごそうだが、ぜんぜん強そうな気がしない」っていうのが、まさに雨竜クオリティ。

ちなみに、数字を出すことで「こいつメチャクチャすげえぜ!」と思わせることに成功した、ごく最近の例が「ワシの波動球は百八式まであるぞ」。

・腕を落としたチルッチさん
解放する前のチルッチさんは押せ押せムードだった気がするんですが、これ、刀剣化すればいいだけの問題じゃないんですかね。
解放前はぬるぬる汁で滑っただけで、別にダメージとか受けてなかったように思うんですが。
開放して勝てないなら、刀剣化した状態ではなおさら勝てないってことなのかな?
でも、それならなんで最初に雨竜くんは防戦一方だったんだろう。
うーん、分からん。チルッチさんは(刀剣開放してなくても)地力で勝ってたんじゃなかろうか。
なんだか不思議な展開だぞう。


ラルグラド

今回の展開はあまりスマートじゃないと思いました。
やりたいことは分かるけれど、このあからさまな流れは洗練されてない気がします。
それにラルってこういうキャラじゃない気がするんですけどね……。
賢いのはいいんだけど、今週のラルはちょっと優等生すぎるきらいがあるんですよね。
もうちょっとダークヒーロー寄りだとイメージしてたので違和感ばりばり。

でも、それはそれとして、当然のようにミオ先生の乳を揉みながら会話するシーンがとても良かったです。ToLOVEるみたいなギャグだ。


ユンボル

・バル「では、オレはまた奴と工事ができるのですね、姫」

今週のユンボルの面白さの3割は、このセリフに凝縮されてる気がします。
ストーリーラインとしては、主人公の能力お披露目→ライバル登場→ライバルとの再戦を誓う、というありふれたものながら、戦いを「工事」と言い張るところだけが面白いです。そしてそれだけで他のありふれた展開全てをカバーできてます。他がステロタイプなために、逆にこの一言が光ってるんですね。
異常な世界観の中でステロタイプな展開を見せるユンボルは、普通の世界観のはずなのに異常なことしかしてないテニスと、ちょうど鏡映しになってると思うのです。

・ゲンバー大王は現場主義
そして、面白さの残り7割は最終コマのゲンバー大王!
すげえ! ラスボスが掘削してる!!!!
しかも重機にすら乗ってない完全な生身です!
ラスボスが、生身で、掘削!
なにいってんだこのまんが!

ですが、生身にも関わらず、ゲンバー大王は重機に劣らぬ存在感!
だって、ムキムキだもんなあ。生身でも重機みたいだもん。
この人、今後の展開できっと重機を生身で破壊しますよ。
東方不敗とか、衝撃のアルベルトとか、そういう類のオーラを感じるもの。


ToLOVEる

・ザスティン「ララ様、これが今月のお小遣いです」
衝撃の事実! ララのお小遣いはザスティンさまのバイト代から出ていた!!!!

やー、僕はToLOVEるのこういうところが好きなのです。
ザスティンさまの稼ぎから捻出されたお小遣いなんてタカが知れてます。
おそらく、一般的な高校生のお小遣い額と大きく異なるものではないでしょう。
この設定により、ララの自由になるお金は限定され、少なくとも(地球においての)金銭面では僕たちの身近な存在になってるんです。
宇宙プリンセスなのにお小遣いが月5000円とか、ちょーかわいいじゃないですか。
これは大成功だと思います。長谷見先生、グッジョブ。

あと、父親でもないのに自分の労働賃金からお小遣いをあげてるザスティンさまにハートがウォーミングすぎる。

・リト「親父が世話になってるし、たい焼きでも買って帰るか」
そして、リトくんのこの好人物っぷりはどうだろう。
高校生の分際で、来客用のお土産にまで気が回るなんて、本当になんて素晴らしい子なんだろう!
クリスマスプレゼントに添えたカードの気遣いもあり、こないだからリトくんの好感度はガンガン!グングン!ズイズイ上昇! 夢に向かってフルパワーですよ!

でも、行きずりの女の子にいきなりたい焼きをあげるくだりは、さすがにちょっとやりすぎな気もしました。
しかし、このたい焼きエピソードは本編の進行にほとんど関係ないので、ご都合主義というわけでもないんですよね
長谷見先生は何を考えて、ここでイヴにたい焼きを食わせようと思ったのだろう。
やっぱり「殺し屋の幼女がたい焼き食べるなんて、ちょーかわいいじゃん」とか思ってるんだろうか。
長谷見先生は気が狂ってるぜ。

・金色の闇
うーん、クロスオーバーはいいんですけど、イヴが登場したからって別に面白くない辺りが本当に残念です。
なんていうか、「とりあえずイヴを出しとけ。最低限の反響は得られるから」という思惑が感じ取れてしまいます。
イヴを出した上で、さらにもうワンポイント見せ場が欲しかったんですが……。
たとえばイヴがパンツを見せるとか、おっぱいを見せるとか。

僕は来週に期待してます。

・ラコスポさん
彼の周りにいる女の子たちが、今週唯一の「辛うじてToLOVEるらしかった」ポイント。
単行本では水着がなくなって、おっぱいもろだしで乳首トーン貼られることを期待します。

・弄光センパイ
「悪意を持ったよそ者女の子キャラを身内キャラがナンパして酷い目に遭う展開」
今週はムヒョとシンクロニシティですね。


チキンガン

ミスフルの鈴木先生の読切ということで、なかなか読む気力が起きなかったのですが、幼馴染、魔女っ子、宇宙海賊、精霊という、単品でも一つの漫画のメインを張れるキャラたちが入り乱れるという設定はなかなか見るものがあったと思います。
サクラテツ女性バージョンと言ってしまえば、それまでかもしれないけど……。

しかし、全編に渡って散りばめられるパロディネタは、今のジャンプではもて王とかぶってしまいます。
そして、パロディではもて王に遠く及んでいません。
あと、ラブコメというジャンルで見ても、もて王はジャンプ最強ラブコメ漫画だと思ってるので、どちらにしろかぶりまくりです。
この作品の立ち位置はすごくまずい。

だから、そこらへんを考えると、少なくとも今のジャンプにはいらないよね、って思えちゃうのです。
それに正直、僕は鈴木先生のギャグで修飾しながら優等生的なことを言おうとする作風は嫌いなんだ。
そういうわけで、個人的にはできれば連載はしないで欲しいんだけど、すごく連載しそうな気がするなぁ……。
まあ、矢吹先生も化けたことだし、実際フタを開けてみるまで分からないのだけど。


こち亀

両さんの将棋って、奇手は使うけど決してヘタじゃないって設定だったと思うんですが、なんか今週のだと、駒の動かし方は知ってるけど他は何も考えてないバカみたいですね。
確か、両さんの棋力は派出所内では敵はなく、唯一大原部長にだけ勝てない(部長がもんのすごく強い)という設定だったと記憶してます。
また、今週の話では王将のみ残して他を全て攻め込ませているようですが、昔は逆に王将のみで敵陣突入してたらしいです。
気分によってコロコロ指し方を変えると言ってるから、まあおかしくはないんだけどさ。十数年経てば気分も大分変わるだろうし。

こち亀は一話完結だし、昔の設定に固執していたら自由に物語が描けないというのは十分承知しているんですけど、僕の知っている両さんが少しずつ別人になっていくのは、やっぱり寂しい気持ちになるのですよ(´・ω・`)


追記:そういえば、両さんの「王将に護衛を付けず宙ぶらりん」って、王将の守り方としては結構強いんじゃなかったですっけ? 詳しい人教えてプリーズ。


ボーボボ

足立→監禁→暴力

うん、そうだよね……。
足立ってそういうイメージだよね……。

でも、足立区民として言わせて頂きたい。
綾瀬はイトーヨーカードーあるし便利で本当にいいところなんですよ。

治安以外は。


 ***

今更だけど、ボーボボって日本が舞台なのね。
北斗の拳の舞台が関東ってことくらい驚いた。


ムヒョ

・「あなた方が早急に潜入し、捜索すべき所は――」
学校というのは潜入するところなのでしょうか。
自分のホームグラウンドじゃない。
大手を振って探せばいいじゃない。

それか、もしかして協会の敷地内ではペイジさんを除くお偉方が、こぞって彼らの捜索を邪魔しに来るとか、そういう状態なんでしょうか。

「ペイジのせいで、魔法律書が光ったはずみでびっくりして落ちて死にそうになったんじゃ! わしはもう許さんぞい! 見つけ出して八つ裂きにしてくれるわい!」

このくらいのことを本気で言ってても驚かない。
それが魔法律クオリティ。

・ジグロさん
とても魔法律協会的な人が出てきて、なんだかホッとしますね。
作中で、いかにジグロさんがクズかということが力説されていますが、しかし、魔法律協会の人間が言ってても、一般社会から見れば目くそが鼻くそを笑ってるような話なんだろうなあ。

それにしても、ジグロさんの親御さんは、金持ちなのになぜ息子を魔法律家にしようとしたんでしょうか。
魔法律って天才ムヒョですら食えないくらい儲からないんですよ。
もしかすると、手が付けられない不良息子を寺に預けるような感じで、魔法律協会も利用されているのかもしれませんね。
そう考えると、魔法律協会にダメ人間が多いことも納得できます。
 
 


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