ナルトの劇場版第二弾です。アニマックスでやってたので見てみましたよ。
メインとなる登場キャラクターは新キャラクター除いて５人。ナルト、サクラ、シカマル、我愛羅、カンクロウさんです。カカシ先生とかは出てきませんが、我愛羅のアクションがアニメだと想像以上にカッコ良かったことと、カンクロウさんの活躍が非常に身の丈な感じで好感でした。ただ、サクラは活躍しすぎだと思う。しょせんサクラなんだし自重すべきだ。
具体的に言うと、フガイちゃん、カミラちゃん、ランケちゃんという（変身するまでは）カワイイ女の子３人が敵幹部なんですが、ランケちゃんは我愛羅と激戦の末に敗北、カミラちゃんはシカマルが動きを制限し、さらにカンクロウさんが不意打ちすることでようやく倒しました。にも関わらず、彼女たちと同格と思われるフガイちゃんはサクラ単体に普通にやられちゃうんですから、ちょっとサクラの活躍は身の丈に合わないなあと思うわけですよ。この５人の中で彼女だけ圧倒的に見劣りしてるんだし。さくらは戦闘開始後に飛んできた岩とかが頭に当たって気絶するくらいが原作に忠実だと思います。
でも、戦闘シーンはなかなか良い感じだったと思いますよ。特に我愛羅戦。お互いムチャな攻撃の応酬になって視覚的にも楽しめました。ハンターだと、お互い制限のある能力同士の戦いだけど、ナルトは見た感じ無制限な能力同士のバトルになるので、細かいことを気にしないならナルトのバトルも派手で楽しいのです。サクラは地味だけどな！
一方、ストーリーの方はちょっと微妙。なんか核エネルギーみたいなのがこの世界にはあるって話で、敵組織はそれを手に入れて平和利用しようとしてるんですが、キーパーソンであるキャラバンの長老やナルトたちは「危ないからやめた方がいいってばよ！」ってスタンスなのです。でも、実際、核エネルギーを利用している僕たちからすれば感情移入しちゃうのは敵組織の方なんですねー。「ナルトは何言ってるんだい？」って感じ。敵組織に所属するテムジンも「しかし、力は力。正しいことに使えば問題ない」と言ってるし、（正しいことに使えるかどうかは置いといて）正論吐いてるのは敵組織側なんだよね。
結局、最終的には「敵組織のボスは口先だけで平和を謳ってるけど、本当は悪いやつでした」ってことでナルトたちが正しいことが分かるんだけど、それが判明するまでは長老の「お前の目を見れば分かる！ お前は性根が腐っとる！」という見た目判断しか根拠がないので、視聴者的には最後の方まで「でも、言ってることは敵組織の方が正しいよなー」と思いながら見続けることになってしまいます。そこがどうにもネックになって、視聴する際のスタンスを決めかねちゃうのが残念。もうちょっとあからさまに勧善懲悪でも良かったんじゃないかなー。実際問題、これって敵組織のボスが本当に「例え犠牲を払ってでも平和な世界を作るんだ」という高邁な意志を持っていたなら、止めるのもどうかなあと思うところですし。今回は敵ボスがたまたま根っからの悪いやつだったから良かったけどね。
あと、この手の映画は、本職の声優以外の人がゲスト的に声をあてるケースが多いのですが、今作では黒川智花という人がチョイ役の声優をやっています。調べたところ女優さんらしいのですが、これがちょっとなかなかのヘタクソさで、出番があまりなくて本当に良かったと思いました。テムジンの声優さんは河相我聞という人なのだけど、こちらは全然問題なかったよ。
