黒鈴さんちでヘルレイザーを見てきましたよ。
この映画で特徴的なのは、とにかく敵モンスターの圧倒的弱さです。乱暴に説明すると、ある男が「とけたらすごくイイコトが起こるパズル」をとくんだけど、実際は全然いいことなくて、パズルをとくと現れる地獄の魔導師集団にブッ殺されて魂を囚われます。んで、ある時、この男は怪我をした兄の血で偶然復活するんだけど、完全復活するためにより多くの血を求め、兄の嫁をそそのかして殺人を行うという話です。
で、この男を敵モンスターと見なしていいのかどうかは疑問なんですけど、彼を「一般的ホラー映画の敵モンスター」と見なすのであれば、そのあまりの弱さに驚きます。ホラー映画のモンスターといえば、軽く触れるだけで人を殺せるような超怪力の持ち主というのが相場ですが、この男はいかんせん復活途上。腹膜とかないので、むしろ普通の人間より弱く、ヒロインの地獄突きで大ダメージを受けます。復活途上で見た目がグロテスクなだけに、この弱さはすごいギャップです。
しかも、地獄の魔導師たちも「あれ? こないだのアイツいねーじゃん。逃げ出したの?」ということで男を追いかけます。少女の攻撃で一撃KOされる脆弱さに加え、なんだか分からないとにかく恐ろしいヤツらに狙われまくってる敵モンスター。そんな彼に恐ろしさを感じるはずもなく、見ていると不憫な気持ちになってきます。
ちなみに、この映画の真の主役は、脆弱な男でもヒロインでもなく、地獄の魔導師たちみたいです。良く分からずにパズルをいじってたヒロインに召喚されて「え、なに? 僕たち何しに出てきたの?」と困ってる姿が萌えるらしいです。友人も「ピンヘッドたん萌え~」と言ってました。萌えるか~?