シグルイ７巻を読んだよー。
・生きていた金岡雲竜斎
濃尾三天狗として虎眼先生を守りにきたのに、魔神モードの虎眼先生に同僚二人を斬られちゃった金岡さん。
彼の生死が非常に心配ではありましたが、どうも虎眼流を裏切ったようです。
「目撃者として、岩本虎眼の乱心と伊良子清玄の正当防衛を役人に証言した」ことの見返りとして、江戸に大道場を開くほどの出資を受けたようですが、でもこれは金岡さんを責めれないよなあ。
お師匠さんを守りに駆けつけたら、そのお師匠さんがいきなり同僚二人をブッ殺したんだもの。そりゃ裏切るよ。裏切るとも。
三天狗は免許皆伝なので、もちろん金岡さんも流れ星が使えるはず。
ならば道場主として力量も十分ですしね。
ところで、魔神虎眼先生が三天狗を斬らなかったら、伊良子は流れ星使い4人を相手にすることになってたわけで、伊良子も迎撃できたんじゃないかなー。
・生きていた牛股権左衛門
蝉丸に毒手甲で足を引っかかれ、「こんなことで牛股さんが死んじゃったのか！」と思わせておきながら、実は全然生きてました。
それでも顔には憔悴の後が見られ、「牛股さん、毒で死にはしなかったものの、やはり相当のダメージを食らったんだな」と思っていたら……
『青竹の固さは人骨とほぼ同じであるが、まるで藁のごとくひしゃげた』
ピンピンしてました。流石は虎眼流だぜ！
・虎眼「この童、いらぬなら貰うぞ」
結果として、愚鈍源之助を助けた虎眼先生。
おまけに源之助を士分に取り立ててくれました。
そして……
検校に見せたものとは違う、虎眼先生のすごく良い笑顔。
藤木源之助の命を救い、これまでにない笑顔を見せてくれた虎眼先生。基本的に私利私欲のためとはいえ（元上級藩士の子息を道場に入れることによるステータスアップ＆才能ある子供の引き抜き）、やったことだけ考えると、なんだかすごく良い人に見えます。「虎眼先生は曖昧じゃなければいい人なんだなー、人格者だなー」とうっかり思いそうにもなりますが、正気の虎眼先生も曖昧な虎眼先生同様とんでもなく恐ろしい人間だということを忘れてはいけません。牛股師範の口を裂いた時は正気だったよ。
それなのに僕たちが「虎眼先生イイ人」と勘違いしそうになるのは、まさに「不良がたまに普通のことをすると実はすごくイイ人に見える」理論なのですね。
・竹槍
本編の内容を考えても、内臓を露出させる理由がまるでないのに内臓露出。山口先生、内臓描きたすぎだぜ！
・簡単に指が吹っ飛ぶ蛇さん
入門三年目の藤木源之助の一刀で、指二本が簡単に吹っ飛ぶ蛇さん。
やっぱりシグルイ世界の住人の耐久力は、通常人の1/5くらいじゃなかろうか。
・ばっちり相手の目をえぐった藤木を称える牛股さん
よくがんばった（よくえぐった）弟子の襟首を引っつかんで持ち上げ、涙目になって感動している牛股さん。丸子さんも満面の笑顔。
襟首を引っつかんで持ち上げるって、よくがんばった弟子に対する態度じゃないよ！
こんなことしてるのに、本人は普通に感動してる辺りがスゲエ。
流石は虎眼流。弟子の可愛がり方も普通じゃねえぜ。
・いつのまにか跡目になってた藤木
消去法を考えると確かに藤木しかいなくて、跡目に選ばれるのも当然な気がするけど、それでもなんだか虎眼先生がすごくイイ人な気がしてくるぜ。
でも、まだ藤木は流れ星も使えないわけで、実際のところ三天狗より格下なんですよね？
追記：藤木は流れ星使えるっぽいです。
・藤木の空中前転流れ
座ったままピョコンと飛び跳ね、空中で前転すると同時に流れ一閃。
生野陣内を斬り、そのままヒョコンと座り直す一連の動きがバカすぎて大爆笑。
あんだけのことをやっといて、当たり前のように元の姿勢に戻る辺りが笑いを誘います。
この報告を受けた家老さまは「柔を用いた抜刀も見事」と誉めてるけど、このアクロバティックプレイを「柔」の一言で片付けちゃっていいの！？
・山崎九郎右衛門の平泳ぎ
いや！ 山崎九郎右衛門が平泳ぎしてるだけなんですけど！
だけなんですけど！
・水鎧
甲冑を着けたまま海に沈んで、海中で鎧を脱ぐという虎眼流らしいムチャな稽古。稽古っていうか、水中脱出ショーだよ。
しかし、これが「虎子たちの稽古の中では安全な部類に入る」らしいのです。引田天巧の修行シーンじゃないんだから。
・海亀の産卵を見守る虎子たち
文句なく7巻最大のギャグシーン。
あのクレイジー＆デンジャラスな虎眼流剣士達が、浜辺に並んで海亀の産卵を見守っています。知り合いに「7巻では虎眼流剣士達が浜辺で海亀の産卵を見守るんですよ」といっても頑なに信じてもらえなかったけど、これが現実なんですよ！
・友情ムードに包まれた伊良子と、空気の読めない藤木の一言
海亀の産卵と牛股師範の言葉により、なんだかラブ＆ピースな心境になってた伊良子。「お前も貧しい生まれなんだろ、オレと一緒にがんばろうぜ！」という伊良子に、「いや、自分、生まれつき武士ですからー」と空気読めない一言でおじゃんに。そこは「おう、一緒にがんばろうぜー」と言っとけばいいのにー。
でも、実際のところ、ここで藤木の一言がなかったからって、今のような状況が成立しなかったかと言えば怪しいところ。伊良子がいくに手を出したのは、そういう問題じゃない気がするし。伊良子はいろいろ置いといて普通に迂闊者だと思うんだよなあ。いくに手を出さなきゃ、普通に跡目を継げたのに。
・逆さにぶら下がる牛股師範
丸太を足で挟みぶら下がる牛股師範。構図がシュールすぎます！
しかも、適度に休みながら行えばいいものを、ぶっ続けでやってるためか目と口からだらだら血を流してます。
そんな血管が破裂しそうになるまでやるなよ！
