まゆたん、こと新條まゆ先生の漫画を読んでみたよ。
「覇王愛人」はカッコ良すぎるカンフーシーンや存在しないスコープを覗き込む殺し屋で有名だけど、「悪魔なエロス」はその前の連載作品。
上:カッコ良すぎるカンフー
時期が近いためなのか、「覇王愛人」と「悪魔なエロス」はかなりプロットが似通っています。
覇王愛人「香港暗黒街でブイブイいわせてるマフィアのボス(若くてカッコ良くて権力者でモテモテ)が、どこにでもいる日本の女子高生にベタ惚れして、香港に拉致して調教とかする」
悪魔なエロス「魔界の権力者である、美しくて(人間の女にも魔界の女にも)モテモテのサタンが、呼び出された女子高生にベタ惚れして、魔界に連れ帰って調教とかする」
キーとなるポイントは、どちらも主人公(男)が「ダークサイドの住人」「権力者」「ヒロイン以外の異性からもモテモテ」であり、ヒロインは「なんでそんなダークサイドの偉い人が夢中になるのか分からない平凡な少女」です。主人公(男)が現実離れした存在である一方、ヒロインが何の変哲もない一般的な少女であるのは、読者である女の子達が自己投影できるようにとの措置ですね。
つまり、まゆたんを読んでいる少女たちは、
「私ってばどこにでもいる普通の女の子だけど、突然イケメンの香港マフィアや悪魔にさらわれて調教されたりしないかしらー」
と、そんなことを妄想してると思われます。でも、これを地でやっちゃったら監禁王子みたく逮捕されちゃうので困りもの。「イケメンならレイプしても許される」のは新條まゆ&刑部真芯師弟の漫画だけですので、現実と混同しないよう注意が必要ですね。