【8/23】セリフによるキャラ立て

   

昼:豚トロとトマトのアマトリチャーナ、サラダ、プリン
夜:ポンデリング

・次々回のイベントに向けて講師を打診している先生との打ち合わせが昼に一件。その後、打ち合わせ内容をまとめたり、9/11の「漫画家がSNSでメシを食う方法」イベントの資料作成を行うなど。

・今回の打ち合わせは人材仲介会社の坂場さんにセッティングをお願いしたんだけど、「最近は文章書かないんですか」と言われた。そういや、これ、先日ラジオに出た時も言われたな。いや……書いてないわけではないんだけど。今度、新書も出すし……。ただ、たしかに今はイベント運営が多いなぁ。やればやったでできちゃうんだよな。これはこれで結構楽しいし……。

・イベント運営も執筆も、企画を立てて、要素を分かりやすく配置し、エンタメ化する、という点では根本が同じなので、実用書を書いている感覚に近い。

・しかし、このままだとイベント運営おじさんとかボードゲームおじさんだと思われてしまうので、執筆業の方もアピールしておこう。

【芸術新潮】新・仁義なき聖書ものがたり

 最近書いたのがこれだ!

神さまとクソゲーと説明書

 でもって、今度新書になるのがこれだ!! 正確に言うと、これが序章的な感じで、この後に至道流星先生の本文が続いて、最後にまた私が締める感じの構成になる。

・そういえば、先日、8月の新連載漫画を大量に読むという修行行為を行った時に、至道先生の「大日本サムライガール」の第一話も読んでみたんだけど、流石に上手かった。

 前にトークメーカーの座談会で、至道先生が「キャラ立てはセリフが大事」みたいなことを言ってたんだけど、これは非常に分かりやすい例だと思う。この登場台詞一つで、もう主人公キャラのキャラ立ては8割方終わっている。至道先生もそれを自覚しているから3回も作中で繰り返している(演説という舞台設定なのでそれにも不自然さはない)。

 当然ながら、このセリフは大日本サムライガールのトップページバナーでも使用されている。つまり、このセリフは編集者にとっても、「作品を推しやすく」、「キャッチー」だということだ。読者に分かりやすい、というのは、編集にも分かりやすい、ということであり、編集に分かりやすければ、会議でも通りやすく、売り方も明快なので営業も力を入れやすい。

・ここは非常に上手い。テクニックだ。やるな~~、至道先生。

・夜は映画を見たりゲームをしたりした。

『ゾンビーワールドへようこそ』。Amazonビデオにもあるので、Prime会員なら無料だ。

・これは非常に良い作品なのだが、内容が1ミリも伝わらない邦題になってしまっている。原題の『SCOUTS GUIDE TO THE ZOMBIE APOCALYPSE』の方が全然良いと思うのだが、もう少しこのニュアンスを拾った方が良かったのではないか。

・内容的には、高校生ボーイスカウト3人組がゾンビアポカリプスに巻き込まれて、ボーイスカウトの技術を駆使しながら窮地を切り抜け、ゾンビと戦う話だ。……とだけいうと、あまりピンと来ないと思うが、どうもアメリカでボーイスカウトというと、「子供の頃は楽しくキャッキャとやるけど、高校生になってまでやるのはちょっと……」というものらしく、スクールカースト的には下層として描かれている。なので、見方としては『七人のおたく』みたいなもので、ギーク的な少年たちがギーク的能力を活かしてジョックどもを見返してやる感じの作品になっている。

・その「イケてない少年たちの奮闘」ぶりもよくできていたのだが(この作品は基本的に「よくできたホラーコメディ」である)、一方で私は彼らスカウトたちのスカウト技能に結構ゲーム脳を刺激されてですね……。よく分からないのだけど、ボーイスカウトでは技能を得るごとに制服にワッペンが増えていくらしく、これがまるでゲームのPerkみたいでですね……。いやー、人と違うスキルツリーを伸ばして色んなPerkを獲得しているキャラクターが、そのPerkを活かしているというだけで、結構グッと来てしまって……。完全にゲーム脳ですね。

・十分によく出来たゾンビ映画なんだけど、このくらいの「よくできたゾンビコメディ」でドカンと行くのは厳しいだろうな。どうしても「いや~~~、すごく面白かったな。ショーンほどではないとしても」になってしまう。ショーンはすごかったな……。

・あと、FF15もやった。リヴァイアサンを倒して電車に乗ったところ。

 本当に不思議なゲームである。悪くはない。が、良くもない。良いところはたくさんあって、特に映像面。ヴェネチアみたいな街もすごくキレイだったし、リヴァイアサン戦のグラフィックも本当にすごかった。でも、リヴァイアサン戦は戦ってる間に眠りかけた……。

・リヴァイアサンから全然ダメージ受けないし、こっちもリヴァイアサンに全然ダメージ与えられないし、「おれ、なにか間違ってんのかな?」と首を捻りながら10分位だらだらとボタンを連打し続けていて、めちゃくちゃヒマだった。実際、後で動画を見てみたら、ファントムソードがミサイルめいてリヴィアサンに命中しまくってて、「えっ、こんなことできたの……」「これができたら爽快だっただろうに…………なんで操作方法が一切示されなかったんだ、ていうか、どうやってやるんだ、これ……」となった。

・リヴァイアサン戦の前後の話もなんだかよく分からなくて、街の首相は「民の避難を手伝ってくれるならリヴァイアサンが街を破壊してもいいよ」みたいなこと言って、「いや、良くないだろう。なんだその取引」と思いながらも、じゃあ、まあ避難を手伝いますかね、と思ってたら避難とかは特にイベント発生しなくて、いつの間にか仲間がやってくれたことになってて、そもそもリヴァイアサンは帝国兵が倒しに掛かってるから、それを主人公が妨害するはずだったのに、全然帝国兵絡んでこなくて主人公がリヴァイアサンを殴り倒すことになってるし(帝国兵がワイヤーでリヴァイアサンを捕らえようとするからそれを切断しろみたいなことを事前に言われてた気がするんだが。道中で何体か帝国兵を倒したけど、あれでいいってこと?)、今まで主人公チームと馴れ合いまくってた敵の宰相がヒロインを襲って、「なるほど、ここで本性を現してキーアイテムの指輪を奪っていくんだな」と思ったら、ヒロインを刺すだけ刺して指輪を奪わずに去っていくし、本当に何がなんだか分からない。

・えっ、敵の宰相がこれまで主人公たちの旅をフォローしてたのは何か理由があってのことなんだよね?? 今のところ全く意味不明ながら手助けをしてくれて、それが全く何の意味もなく裏切られた(?)感じで、ショックとかよりも、とにかく意味が分からず、きょとんとし続けている感じである。

・ええと……。仲間が市民の避難誘導をしつつ、帝国兵を倒しまくってくれたおかげで、帝国兵の横槍なくリヴァイアサンと戦えた……という理解でいいのかな?

・その後で、許嫁のヒロインが死んじゃって落ち込んでる主人公に、仲間のガチムチが急に説教を始めて、「なんなんだ、コイツ」となったり。作り手側としては「主人公を厳しく導く」ニュアンスなのかもしれないけど、こっちからすると「事態の重苦しさに耐えられず急に当たり散らし始めた」としか思えない。プレイヤーからしてもヒロインが死んじゃったから、もうちょっとしんみりしてたいのに、急に怒鳴り散らされて、「なんなんだコイツ、うぜえ……」となったり。

・あと、電車で目的地につくまで電車の中を適当に歩いて待って下さい、みたいなのがあって、こういうところがFF15は本当にダメだと思う。確かに作り込みはすごいんだよ。町並みもすごいし、電車の中もよく作ってあるよ。けど、「頑張って作ったから、しばらく鑑賞して下さい」ってのは違うと思うんですよ。「すごい! 細部まで見て回りたい!!」ってプレイヤーに主体的に思わせる作りをしないとダメじゃないかなぁ。

・この辺が冒頭の「悪くないんだけど、良くもない」っていう感じに繋がってるんだと思う。すごい。確かにすごいよ。でも、すごいものを目の前にポンと置かれているだけなんだよな。もったいねえなあ、この作品。

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