【2/26-27】アホをいい感じに誤魔化す大切なお仕事

   

・ジャンプ感想がだいぶ遅れてますが、もうちょっとお待ち下さい。育児と家事と原稿をしていると時間がなくなる……。

・ジャンプ感想は主にオムちゃんを添い寝で寝かせた後、自分だけ起きてベッドの中で書いてるんですが(ベッドから出た瞬間にオムちゃんが目を覚ます)、最近は疲れてるのかなんなのか、オムちゃんと一緒に熟睡してしまうことが多く……。

・それはそれとして、これを書いてる今日は毎週金曜恒例のダンゲロス会です!

 全国一斉休校が決まり、ゲームマーケットも含む様々なイベントが中止になっておりますが、以前にも書いた通り、経済とリスクのバランスは非常に微妙かつ難しいところでして。ボードゲーム会はせいぜい8人程度、店内全員を合わせても20人程度なため、さほどリスクは高くないだろうと考え、とりあえずまだGOします。風邪気味の人は家でおとなしくしといてね!

・一方で、以前にもお伝えした通り、今週末のマンガ技術研究会の定例研究会ですが、こちらはオフライン参加を中止してオンライン(動画中継)でのみ行います。様々な業種がダメージをこうむってる中、オンラインで基本的機能が完結する当研究会はダメージを最小限に抑えられている……。逆に何かのトラブルで全国的に回線不調とかになったらモロにダメージをこうむっちゃうけど。

・やはり収入先は分散して、様々なリスクに対応できるようにしておくのが理想的だろう。これは本当に、言うは易く行うは難しだけど……。

・希望崎学園大進撃#3の攻略情報も出てるよ。

 未クリアの方はぜひ参考にしたりしなかったりしてクリアしてね!

・そんなダンジョン&ダンゲロスはAmazon及び全国のボードゲームショップなどで好評発売中です。

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・最近、朝に羽鳥慎一モーニングショーをよく見ている。

 これが昨日の感想。

 で、これが今日の感想。

・個人的には、様々な識者の意見を総合して、私としてはPCR検査を発症早期に行う必要はないと思っている (特に確実性の低さから) 。実際に、熱が出たり倦怠感が出たりしても、私は初期であれば病院には行かないと思う。しかし、この認識は現時点での情報を総合してのことであり、「早期に行うべき」という主張から説得力を感じれば今後は認識を改めるかもしれない。

・なので、モーニングショーが「早期に検査すべき」という論調を発するのも別に悪くはないと思う。一方で、同番組内で「早期に検査すべきでない」という論調も紹介して欲しい(できれば議論して欲しい)と思うし、そうでなければ別の番組がそういう論調を伝えて欲しいと思う。村中璃子先生は今もテレビに出ている「早期検査不要派」なので、先日出演していた番組を期待して見たが、残念ながら、この点には触れられなかった(番組の趣旨がそちらの方向でなかったというだけで、誰が悪いというわけでもない)。

・現段階で感じていることは、モーニングショーで検査拡張を声高に主張している大谷医師などは、おそらくこれはこれで切実な「現場の声」なんだとは思う。検査拡張することにも一定のメリットと合理性があり、しないことにも合理性がある。

・例えば早期検査で仮に6割を正しく陽性検出できたとして、6割の人に対し、声を大にして「仕事を休め」と言えるのは確かにメリットである。しかし、それは正しく検出できなかった4割の人が出社してしまう大義名分を与えかねない。これは厳密に考えるなら、風邪っぽい症状が出た10割の人全てが出社するべきでないのだが、現在の社会情勢はそこまでは至っていない。「6割だけでも止められる」と考えるべきか、「4割を見逃してしまう」と考えるべきか。

・この問題には様々なファクターが存在しており、白か黒か、1か0かで判断できるものではない。ゆえに双方の立場から論理的、合理的な見解を提出し、すり合わせを行い、そういった専門家や識者の見識を受けてわれわれ一般市民がそれぞれに意見を持って声を政府に届け、政府は専門家の知見と庶民の声を総合的に判断して、真っ白でも真っ黒でもない事柄に妥当な(比較的マシな)政治的判断を行う……、というのがたぶん理想的な形なのだろう。

・その政治的判断には必ず何かしらの痛みを伴うが、そこはまあ民主主義というものなので、現政権はわれわれの多数派がその理性を信じて選んだはずなのだから、それも含めてもう民主主義というものの一側面だと考え、丸ごと受け入れるしかない。無論、それはそれとして批判は行っても良いが。

・(なので私は民主主義というものがそんなに素晴らしいものだとは思っていない。こんな理想的に事が運ぶはずがないからだ……)

・現状の政府対応はだいぶ「庶民の声」に押されすぎていると感じる。かなり、顔色を見ている。

 私も全面的に悪いとは思わない。「100点の回答が存在しない」「正解が誰にも分からない」という前提でだが。分からなくても何かやるしかないので。ただ、岩田先生がおっしゃるように、国民の顔色を見ての決定ではなく、何らかの戦略と意志による決定であると、少なくともそういう表明だけはして欲しい。国民の顔色を見て政治判断をしただけであれば、安倍首相の理性にわれわれがベットした意味がないからだ。

 一方で、この発言自体は批判することではないと思う。まず方針を決定した上で、方法を模索していく。そういうことが必要な局面はあるだろう。そういう局面だと判断したのであれば、むしろ「まだ決まっていない」ことを正直に伝えてくれたのはプラス評価だ。……もちろん、もっと以前からシミュレーションしていて、検討されていればそっちの方がずっと良いが。

・政治家が何をするべきか、という点に関してはこちらの一連のツイートも興味深かった。

 憚りなく言えば、理性で物事を見れない人、考えられない人は一定数絶対にいるし、状況次第で誰がそうなってもおかしくない(私も2月頭時点ではクルーズ船のリスクを正しく認識できていなかった)。そして、理性が疎かになってしまう人は、おそらく想像よりも遥かにずっと多い。私の予想では5~6割くらいがそうだと思う(「周りの奴らがバカばかりに見える」という中二病が続いているだけの可能性はあるが……。最初、8~9割、と書いて、しばらく考えて下方修正した)。

・こういう人たちをいかに上手くあしらうか、というのが政治家の本質ではないかと思っている。酷い言い方ではあるが、理性的に考えられない人がいるのは事実だし、彼らへの啓蒙や教育にも限界がある。専門家からのエビデンスを頼りに理性だけで物事を進めると国民感情から乖離するので、そこを「フワッといい感じに誤魔化しながら」、本質は理性をベースに進めていく……というのが政治家の仕事なのではなかろうか。クルーズ船の下船周りの論理は、その場その場で誤魔化そうとした結果、簡単に矛盾して全然誤魔化せてなかったのが問題だと思う。アホをいい感じに誤魔化す仕事は、もちろん誤魔化されていることに気付かせてはならない……。

・しかし、これの最大の問題点は、政治家になろうとする人も、実際の政治家も、口が裂けても「アホをいい感じにごまかす仕事」だなんて明言しないし(実際はそれがとても「大切なお仕事」であっても)、ゆえにアホをいい感じに誤魔化すメソッドが洗練されることもない(もしかしたら政治家たちの間では共有し研鑽されているのかもしれないが……)。

・これはあれか、ニコロ・マキャベリの『君主論』みたいなのが、今の時代にこそやはり必要だということなのか。

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<今後の活動予定>


3/1 定例研究会(@マンガ技術研究会
3/18 初めての人歓迎会&今月のニュースと新連載を振り返る会(@マンガ技術研究会
4/25 ゲームマーケット

※毎週金曜夜:ダンゲロス・ボードゲーム会(in東中野ディアシュピール)

お布施の窓口:https://www.pixiv.net/fanbox/creator/1149979
(FANBOXに月額課金すると、その溜まったお金でかがみ家が豪華客船でクルーズします)

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